多子世帯の大学費用をリアルに公開|私立大学・一人暮らし2人分で実際にかかった金額と多子世帯無償化で変わったこと

多子世帯の大学費用リアル公開・私立大学一人暮らし2人分と多子世帯無償化の影響 子育てとお金

「子どもが大学に進学したら、いったいいくらかかるんだろう」そう考えるだけで、胸がざわっとすることはありませんか?

わが家には3人の子どもがいます。上の2人は私立大学に通っており、しかも2人とも一人暮らし。末の子はまだ小学生です。

この記事では、1人目の入学から現在までにかかった費用を年次別に公開します。2人目が大学に進学した年、高等教育の修学支援新制度が多子世帯向けに拡充されました。その影響も含めてリアルにお伝えします。

わが家は3人きょうだいの話ですが、費用の規模感は2人以下のご家庭にも参考になると思います。ただし、今回活用した多子世帯向けの授業料減免制度は、子どもが3人以上いることが条件です。これから教育費の準備を始めたい方にも、多子世帯で費用が心配な方にも、参考になれば嬉しいです。

この記事は随時更新中です。 現在進行中のため、後期の学費確定・上の子の卒業・制度の継続状況など、新しい情報が揃うたびに追記していきます。(最終更新:2026年5月)


まず全体像を|3年間でかかった費用と、これからの見通し

大学費用の年次別推移と大学無償化の効果

先に全体の流れをお伝えします。

年度状況年間費用(実績)
1年目上の子1年次のみ約243万円
2年目上の子2年次のみ約205万円
3年目2人同時+多子世帯無償化スタート約286万円
4年目(進行中)2人同時・無償化継続中確認中

2人が重なった3年目は費用が跳ね上がるかと思いきや、制度のおかげで想定よりずっと抑えられました。無償化がなかった場合と比べると、3年目だけで約164万円の差が出た計算です。

ではそれぞれの年に何がかかったのか、順番に見ていきます。


1年目の大学費用は約243万円|入学してわかったリアルな出費

上の子が私立の理系学部に進学した年です。入学が決まった瞬間から、次々とお金が出ていきました。

「準備してきたはずなのに、思ったより多い」というのが正直な感想でした。

1年次の学費(入学金・授業料・諸費用すべて含む):約139万円

入学金は手続き期限があるため、「他の大学の結果を待ちたい」と思っても待てません。

1年次の居住費(寮):約42万円

大学の寮(管理人さんがいるマンション・1K)に入りました。大きな家具・家電は寮が貸し出してくれましたが、炊飯器・調理器具・カーペットなど細かいものは自分で揃えました。これらの費用は人によって大きく異なるため、表には含めていません。

費目年額
寮費月約3万円(年約36万円)
水道代(定額)月約1,500円
管理費月約2,500円
備品代(冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ)約2万5,000円
合計約42万円

1年次のその他費用

費目金額
生活費(1日1,000円×365日)約36万5,000円
電気代約1.9万円
ガス代約2.6万円
スマホ(日本通信SIM)約1.7万円
パソコン(推奨スペックに準じたもの)約17万円
教科書代約2万5,000円
合計約62万円

バイトもしているため、生活費の一部は自分で賄っています。

1年目の合計:約243万円


2年目の大学費用は約205万円|入学金がなくなっても重さは変わらない

上の子が2年次になり、入学時の大きな出費はなくなりました。でも、下の子の大学受験が本格化してきた年でもありました。

「上の子の学費を払いながら、下の子の受験料も…」という状況は、家計的にも精神的にもなかなか重なります。

2年次の学費(授業料・諸費用すべて含む):約118万円

入学金がなくなったぶん、初年度より費用が下がりました。それでも毎年100万円超の学費は、重さが変わりません。

2年次の居住費・その他:約87万円

費目年額
寮費・水道・管理費・備品(1年目と同額)約42万円
生活費(1日1,000円×365日)約36万5,000円
電気代約2.2万円
ガス代約2.4万円
スマホ(日本通信SIM)約1.7万円
教科書代約2万4,000円
合計約87万円

2年目の合計:約205万円


3年目の大学費用は約286万円|2人同時+多子世帯無償化で何が変わったか

2人同時に大学生になった年に大学無償化がスタート

この年が、我が家の大学費用の山場でした。上の子が3年次、下の子が1年次。2人同時に大学生という状態が始まりました。

「2人分の学費と仕送りが重なる。どうなるんだろう」と不安でいっぱいでした。

ところがこの年の春、高等教育の修学支援新制度(大学の授業料等が減免される国の制度)が大幅に拡充され、子どもが3人いるわが家も対象になったのです。授業料がほぼ無料になりました。

「え、本当に?」と何度も確認してしまったのを覚えています。

上の子3年次の費用:約136万円

費目金額
学費(授業料・諸費用すべて含む、大部分が減免)約47万円
寮費・水道・管理費・備品約42万円
生活費(1日1,000円)約36万5,000円
電気・ガス代約5万4,000円
スマホ約1万7,000円
教科書代約2万7,000円
年計約136万円

無償化前は高額だった授業料が、数万円の自己負担に激減。授業料だけで見ても、大きな差が生まれました。

下の子1年次の費用:約150万円

下の子も私立大学に合格。12月にアパートを契約し、3月から家賃が発生しました。

アパート初期費用:約6万円

費目金額
仲介手数料約3.2万円
家電導入費約5,500円
保証会社委託料約1.6万円
家財保険料(1年)約8,000円
合計約6万円

鍵交換は交換なしで0円。冷蔵庫・ガスコンロ・洗濯機はレンタルで対応しました。

新生活の家具・家電購入:約10万円

レンタル以外に必要な家具や日用品などを買い揃えました。合計約10万円。

年間学費(実質負担):約48万円

費目実質負担
入学金0円(修学支援新制度で還付)
授業料(前後期)0円(修学支援新制度+各種減免により全額カバー)
学校に払う諸経費(前後期)約48万円
実質合計約48万円

2つの制度が重なり、入学金・授業料は実質0円になりました。

※授業料の実質負担額は、大学・学部・家庭の状況によって異なります。

年間住居費・生活費:約38万円+37万円

費目月額年額
家賃約3万円約36万円
水道代(定額)約1,500円約2万円
家電レンタル約1,500円約2万円
生活費(1日1,000円)約3万円約36万5,000円
電気代約5.6万円
ガス代約4.1万円
スマホ(日本通信SIM)約1,400円約1万7,000円

光熱費は生活スタイルによって大きく差が出ます。上の子は外出が多く自炊が少ないため電気・ガス代は年間約5万4,000円。下の子は自炊中心で家で過ごす時間が長いため、年間約9万7,000円と約3倍の差になりました。2人ともバイト先の賄いがあるので食費が抑えられている点は同じです。

3年目の合計:約286万円

費用上の子3年次下の子1年次合計
学費(実質)約47万円約48万円約95万円
住居費・初期費用42万円約54万5,000円約96万5,000円
生活費・光熱費・その他約46万2,000円約47万7,000円約93万9,000円
年計約136万円約150万円約286万円

制度を使わなかった場合の3年目は、上の子約203万円+下の子約247万円(入学金・家具家電含む)で約450万円の見込みでした。実際の286万円との差は約164万円。2つの制度が重なった結果です。

※わが家の子どもたちの家賃は、全国平均(月約5万6,000円)より低めです。上の子が大学の寮、下の子も家賃の安い物件に入れたことが、費用を抑えられた一番の理由だと感じています。大学のある地域や物件によっては住居費がさらにかかるケースもあります。参考:全国大学生活協同組合連合会「第60回学生生活実態調査」


4年目も2人同時|前期学費46万円と無償化の継続状況

上の子が4年次、下の子が2年次になった今も、減免・免除は前年と同様に継続されています。

4年目・前期の学費(5月現在・確定分)

上の子4年次下の子2年次
前期学費(実質負担)24万5,000円21万5,000円

前期2人分の学費合計:46万円

住居費・生活費・光熱費は前年と同様に継続中です。後期の学費が確定したらこの記事に追記します。

上の子が卒業したあとの減免はどうなる?

上の子は今年度(4年次)で卒業予定です。気になるのが、卒業後も下の子への減免が続くかどうかです。

📌 多子世帯向け減免の継続条件

多子世帯向けの修学支援新制度は、扶養している子どもが3人以上であることが条件です。上の子が就職して扶養を外れると、扶養する子どもは下の子(大学生)と末の子(小学生)の2人になります。その場合、多子世帯の要件を満たさなくなり、減免は終了します

つまり上の子が就職すると、この制度が終了します。実際にどうなったかは、確認が取れたらこちらに追記します。


多子世帯の大学無償化でいくら減免されたか|制度あり・なしで約164万円の差

多子世帯の大学無償化ありとなしで費用を比較した図

3年目の実績で、制度ありとなしを比べてみます。

制度あり(実際)制度なし(もしも)差額
3年目約286万円約450万円約164万円

約164万円の差。「制度を知ることができてよかった」と心から思いました。

今回わが家が活用したのは次の制度です。

  • 高等教育の修学支援新制度(国の制度・子どもが3人以上いる多子世帯向けに拡充):授業料を減免・還付

この制度により、下の子の授業料は実質0円になりました。施設費や入学金は対象外のため費用がゼロになるわけではありませんが、授業料が無料になるインパクトは非常に大きかったです。

多子世帯向けの大学無償化の条件・落とし穴はこちらで詳しく解説しています。

【2026年版】子ども3人以上(多子世帯)の大学無償化とは?|授業料減免・給付型奨学金の条件と落とし穴をやさしく解説

高等教育の修学支援新制度の詳細はこちらで解説しています。

高等教育の修学支援新制度とは?|返済不要の奨学金と授業料減免の条件・支給額をやさしく解説

奨学金と組み合わせる方法はこちら。

奨学金って借金なの?|給付型・貸与型の仕組みと親が知っておきたいこと


2人を大学に送り出して気づいたこと

2人を大学に送り出してきた今、経験したからこそわかること、想定外だったこと、当時の自分に伝えたいことをまとめておきます。

進路が決まってから動こうとしても、時間がない

2人とも進路の方向が見えてきたのは高校生になってからで、方向が固まったときにはすでに時間があまり残っていませんでした。「決まってから考えよう」では遅い、というのが実感です。子どもが小さいうちから「どのくらいかかるか」をざっくりでも知っておくことが、結局いちばんの備えになると感じています。

準備はしていた——でも費用の増加は想定外だった

子どもが小さいころから貯蓄型保険に積み立てて、教育費を準備していました。当時「これくらい必要」と言われた金額を目標に設定して、コツコツ続けていました。準備をしていたこと自体は、今でも正しかったと思っています。

当時のネット証券はまだ「知る人ぞ知る」存在で、ちょうどリーマンショックの時期とも重なり、私自身も「投資は怖い」と思い込んでいました。保険を契約した当時はデフレの時代。インフレになると予想する人は少数派で、学費や一人暮らしの費用が増えるなんて、思いもしませんでした。

でも実際には、大学の学費も一人暮らしにかかる費用も、子どもが小さかったころよりガツンと増えています。

インフレが続くいまの時代、これから準備するなら「現在の費用」よりも多めに見積もっておくことが大切です。政府が目標とする年2%程度の物価上昇が続くとすると、10年後には今より約2割増しくらいは見込んでおきたいところです。

銀行預金や保険は「お金が減らない安心感」がありますが、物価が上がっても受取額は増えません。だからこそ、これから教育費を準備するなら、長期での資産成長が期待できるNISA(少額投資非課税制度)なども、選択肢として検討する価値があると感じています。

投資は元本保証ではなく値下がりのリスクがあります。ただ、10年以上の長期でコツコツ積み立てていれば、複利(利息にさらに利息がつく仕組み)の効果が期待できます。「投資は怖い」と一歩も動けなかった当時の自分に、今なら「国が良い制度を作ってくれたから、少額からでも始めてごらん!」と声を大にして勧めてあげたいです。

新NISAの始め方はこちらで詳しく解説しています。

新NISAの始め方|初心者でも迷わないシンプルな3ステップ


今から準備するなら

子どもが小さいうちから教育費を準備するイメージ

子どもが何人いても、大学進学にはまとまった費用がかかります。一人暮らしになればなおさらです。進路が決まってからでは準備の時間が足りないことは、わが家の経験からも実感しています。

子どもが小さいうちから、ざっくりでも「いくら必要か」を知って備えておくことが大切です。全額を自力で準備できなくても、無償化制度・奨学金との組み合わせで乗り越えられる可能性があります。「制度を知っているかどうか」は、本当に大きな差になります。

教育費の貯め方を時期別にまとめた記事はこちらです。

子どもの教育費、どう貯める?無理なく続くシンプルな考え方と始め方

先取り貯金のはじめ方はこちら。

貯金が続かない人へ|意志に頼らない先取り貯金のシンプルな始め方


まとめ|費用は重なる、でも制度も変わる(随時更新中)

2026年5月時点の実績をまとめます。

年度状況費用(実績)
1年目上の子1年次約243万円
2年目上の子2年次約205万円
3年目2人同時・多子世帯無償化スタート約286万円
4年目(前期のみ)2人同時・無償化継続中前期学費46万円+生活費等
これから上の子卒業・下の子3年次へ追記予定

2人の子どもを大学に送り出しながら感じること。費用は確かに大きい。でも制度は変わります。知っているかどうかで、家計への影響は大きく変わります。

子どもが小さいうちから少しずつ準備しておくこと、そして制度の変化にアンテナを張っておくこと——この2つが、我が家が乗り越えてきた一番の理由だと思っています。

まず今日、子ども専用の口座を一つ作るところから始めてみてください。それだけで、気持ちは少しラクになります。


この記事の金額はすべて我が家の実際の数字をもとにしています。大学・地域・生活スタイルによって異なりますので、目安としてご参照ください。大学無償化の適用条件は家庭の状況によって異なります。詳細は各大学または日本学生支援機構にご確認ください。

この記事は随時更新中です。後期学費の確定・上の子の卒業・制度の継続状況など、新しい情報が揃い次第追記していきます。

タイトルとURLをコピーしました